ものづくり中小企業の変革と挑戦を支援しているMOBIOでは、MOBIO 常設展示場出展企業様・インキュベートルームの入居企業様の「 変革と挑戦 」について、取り組みのきっかけ(背景)、 具体的な内容などをインタビューしご紹介していきます。ここにはヒントが沢山詰まっているはずです。 じっくりお読みください!
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自分や会社を進化させるため、変革と挑戦の道を選んだ
株式会社COMFORT-LAB 代表取締役 椋本 満 氏
会社名 | 株式会社COMFORT-LAB |
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住所 | 〒577-0011 大阪府東大阪市荒本北1-4-17 クリエイションコア東大阪北館405 |
電話番号 | 06-6748-1555 |
企業HP | http://www.comfort-lab.com/ |
代表者名 | 代表取締役 椋本 満 氏 |
設立 | 1963年(昭和38年) |
事業内容 | フットケア、ボディケア、システム、 介護関連事業、着火装置関連事業 |
足底計測器をセンサーから自社開発
フットケア商品の企画・開発を行う株式会社COMFORT-LAB(コンフォート・ラボ)。 近年は小売店の販売促進用ツールとして、5年もの期間を掛けて自社開発した足底計測器の販売も行っている。
これは店頭で足のサイズ、重心のバランス、圧力の分布を計測して、最もお客様に合うインソールやシューズを推奨できるというマシン。センサーメーカーをはじめとした異業種とのコラボ、さらには大阪医科大学との産学連携も活用して開発を進め、完成させた。
「今、小売店の最大のライバルはネット通販です。ネット通販の『いつでもどこでも』 に小売店が対抗するには『今だけ、ここだけ』を追究すること。そこで、足底計測器によって体験型の消費行動を喚起する仕組みを構築しようというのが、商品開発のきっかけです」
もう一歩会社を前進させるための変革と挑戦
COMFORT-LABにとって最大の挑戦は、やはり足底計測器開発だと語る椋本氏。
「この開発に取り組まないと会社が危ない、なんてことはありませんでした。 でも、事業をさらに前進させるには変革と挑戦が必要で、常に自分を追い込んでいかないと次の展開は見えて来ないと考えました。
当社にとっては大きな決断でしたが、迷いはなかったですね」
世の中の企業や人にはそれぞれ役割分担があり、それを逸脱して自分だけ得をしようとすると必ず失敗するものだ、と椋本氏。
「会社は社長を含めた社員のものですから、運営は社員の満足度の追求が絶対に必要ですが、それらに加えて社会に貢献しようとする意識も含めて会社は評価されるものだと思います。
ですから、社員満足と社会への貢献、この2点をバランス良く追求するのが、経営者にも従業員にも、社会にも幸せなことでしょうね。さらにそれを追求することで、世の中に生かされる息の長い会社になるのではないでしょうか」
ライフスタイルを提案する計測器開発を目指す!
COMFORT-LABという社名は、「製品の快適性を研究、追究する会社であり続けたい」 という想いで名付けたという。
「商品はデザインや価格や品質という多様な要素があります。でも、人が身につける商品については、操作性や快適性がすべてだと考え、それを会社の信条にしようと決めました」
将来は足底計測器という枠を超えた測定器の開発を目指している。
「お店に入ってきた時の姿勢や歩き方を自動的に非接触のセンサーで検出し、フットケアのみならずアパレルの販売に繋げることも想定しています。さらには体調管理のセンサーと組み合わせて、生活管理やライフスタイルを提案する計測器の開発も視野に入れています。
現在はライフスタイル提案でトータルな販売力を持つ大手流通企業と組んで開発に取り掛かる予定です。さらに、この足底計測器を広く普及させるために、付加価値を付けて高めるのではなく、機能を削ぎ落としたり、汎用性の高い部品を使うことで販売価格を下げ、広く提供していきたいと考えています」
椋本氏の変革と挑戦は、今も現在進行形で進んでいる。
取材日:2012年6月4日(月) ライター:中直照((株)ショートカプチーノ)
MOBIO担当者より
「常に自分を追い込んでいかないと、次の展開は見えて来ない。」いつも穏やかな笑顔の椋本社長から語られた一言に、秘められた芯の強さと粘り強さを垣間見た取材でした。(担当:奥田)