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ものづくり企業発見!企業インタビュー

中小企業総合展2013 in Kansai 出展企業の紹介

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次の市場はどこに潜んでいるのか?ヒントをもらうのが展示会

福地金属株式会社 代表取締役 福地 守 氏

福地金属株式会社
代表取締役 福地 守 氏

会社名福地金属株式会社
住所〒547-0001
大阪府大阪市平野区加美北3-6-21
電話番号06-6791-7176
代表者名代表取締役 福地守
設立1967年(昭和42年)
事業内容各種自動車部品
冷間鍛造及びプレス加工
溶接加工

慣れない接客を懸命にする若手社員に事務局から?賞が

展示会に参加した若手社員のみなさん。

会場でも、こういう笑顔に・・・
「慣れたで賞か?」

冷間鍛造及び金属プレス加工の会社として昭和36年に創業した福地金属株式会社は、自動車部品をはじめ、各種の金属部品を製造してきた。2012年には大阪府の「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞するなど、その高い技術力は業界でも広く知られている。

同社では、「鉄は冷たい間に鍛て!」という印象的なキャッチコピーを起用して、外に向かって自社情報を発信するPR活動にも積極的に取り組んできた。情報を発信する媒体(メディア)として重視しているのが、WEB展開と展示会活動の2本柱。福地氏は、「いろいろな媒体で情報発信することで相乗効果的な“化学反応”が起きる」と説明する。

「今回の中小企業総合展は、市場に潜在している5年後の顧客を発見したいという思いで、展示プランなども若手社員に全面的に任せたのですが、時間切れでやや未消化のまま終わりました。それでも、自社商品の説明や接客に不慣れな若手たちが、一生懸命に来場者をご案内して、名刺を54枚も集めることができました。そのうちの1社は、展示会後に弊社を訪問してくださり、見積もり依頼も受けました」。

福地氏は、「我々のように、海外製造品とのコスト競争で苦しんでいる国内の事業者が生き残るためには、多品種少量のまったく新しい市場を開拓しなければならない」と強調する。「これからまだ5年は、今ある自動車部品の仕事で食べていけるだろうが、その先はゼロになるかもしれない。だから次代を担う若手社員たち自身の手で、市場を見つけてほしいという思いで、今回の展示会の企画・運営を任せてみたのです」。

展示会場では、普段営業活動などしたことがない若手社員たちが、もじもじしながらも懸命に接客をする姿が初々しく、MOBIO事務局から、もう「慣れたで賞か?」というビミョーな努力賞を頂戴することができた。福地氏から見れば、まだまだ発展途上の若手たちだが、それでも何かをつかむきっかけにはなったようだ。

いつどんな形で出てくるのか分からないのが“展示会効果”

中小企業総合展の展示写真

同社では創業以来、営業活動とはほぼ無縁だった。取引先が仕事を取ってきてくれるので、図面と見積書のやり取りができるFAXさえあれば仕事が確保できる、“下請け型企業”の時代が長らく続いてきたのだ。しかし10年ほど前から、そういった取引先経由の仕事がめっきり減り、下請け型企業からの脱却が急務の課題となった。そこで7年前に取り組んだのが、東京の「機械要素技術展」への出展だった。

「知人の誘いに乗せられて参加したのですが、これが予想外の成果をもたらし、新規の取引先が2社もできました。展示会後、ホームページへのアクセスも増えたので、Webにももっと力を入れようと、2012年にホームページも全面的に刷新しました」。

「展示会の成果は、いつどこで出てくるかわからない」と福地氏は言う。

「名刺交換をしていなくても、当日の展示を記憶に留めてくれる来場者がいます。そういう人が展示会後に弊社のホームページを見て、問い合わせをしてくるケースは過去にもありました。こういう連鎖反応が“展示会効果”だと思います」。

MOBIOの常設展示場に参加しているのも、そういった多面的な媒体による相乗効果を狙ってのことだという。

5年後の新市場を探すために展示会に参加

何度か連続して展示会に参加してきてわかったのは、展示会は「顧客ニーズを吸い上げることができる貴重な場」ということだ。「これから伸びる市場がどこに潜在しているのか、そのヒントを顧客からもらうのが展示会」と福地氏は指摘する。
「新たな市場を模索するには、外部からの刺激が不可欠。でないと発想が貧困になる。外から新たな刺激をもらう貴重な情報収集の場が、展示会だと思っています」。

展示会場では、思いもしない要望が来場者から寄せられるので、そういった広範囲なニーズに対応していくことができれば、企業としての可能性も広がるはず。最近ではネット経由で、「こんな加工ができないか?」というとんでもない問い合わせがよくある。だから福地氏は、「よそができないことをやる会社になろう」と、若手には常にハッパをかけている。

プレス加工の設備は年々新しいものが登場して性能も向上しているが、古い機械でも最新鋭設備でも、結局できる製品は同じ。「それでは、5年後の“新市場”は見えてこない」と福地氏は危機感を募らせる。「抜本的に“目的地”を変える発想がないと、新大陸は発見できません。それができるのは、我々のような頭のかたい世代ではなく、柔軟な発想ができる若者たちであるはずです」。

新しい発想で新市場を発見できる人材を育てようと、今同社では、「女子大生を新卒採用しよう作戦」を展開中だ。すでに何回かリクルートイベントにも参加してみたのだが、今のところ結果は惨敗。福地氏はそれでもめげずに、若手の育成に力を入れている。鉄を鍛つのはお手のものだが、若者を鍛錬するのは、そう簡単にはいかないようだ。

 取材日:2013年6月26日(水) ライター:三浪伸夫

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