蓄積された独自技術でグローバルに展開
80年以上にわたる歩みの中で幾多の独自技術を蓄積し、規格品は勿論のこと顧客のニーズに合わせた特注品対応など多彩な製品を世に送り出している。
同社のコア技術は油圧ポンプの開発・製造技術であり、その技術をベースとしたハンドリフトの分野では、国内シェアおよそ50%と圧倒的な支持を得ている。また、グローバル化の波にもいち早く対応し、マレーシアと中国に製造拠点を開設して、ローカル市場での対応も積極的に行う。近年では油圧技術を応用して医療福祉製品の開発も行っている。
製造現場ですり合わせの技術を継承
主力商品はキャッチパレットトラック、パワーリフター、リフトテーブルキャデ。これら製品の中枢機構となる油圧ポンプには、同社のコア技術である油圧技術が活かされている。手動式製品には、簡易構造を実現するオリジナル油圧機構のノーパッキン方式を採用するほか、安全面を配慮した急降下防止バルブや、作業性向上のため軽負荷時にフォークの上昇スピードが2倍から3倍となるバルブなどを搭載。このような付加機能の研究開発を進め、新製品やモデルチェンジでの製品化を行うことによって他社製品との差異化を図っている。
また油圧ポンプのベースとなる回路部は繊細な部分であるため高度な設計技術や加工技術が必要となる。それらの技術に対し、蓄積した検証記録やノウハウをもとに自社内で生産することにより品質の一括管理を行い、高品質な製品を常に生産している。さらにISO品質・環境活動も長年取り入れ、定量化できないすり合わせの技術も製造現場でしっかり継承している。
社内一貫体制で高品質を維持
研究開発から製造・アフターケアまでの一貫体制の完成品メーカーであるからこそ、社内外の問題点に素早く対応して高品質を維持していることが最大の強み。“運ぶ”という行動をいかにストレスなくスムーズにするかを実現するため、高齢化や女性進出、人材不足による効率化など顧客の実際の作業環境に応じてオーダーメイドでの特注品の設計・製造も行っており、柔軟な対応ができる。運搬する力を半減させることができる特殊車輪「カルオス」を開発するなど、研究・開発型企業として常にマーケットに向き合い新製品を提案している。
また製品の不具合を徹底的に排除するため、自社内に検査設備も備え、常に高品質な製品を顧客に供給している。
“最終完成品メーカー”にこだわり、医療福祉機器業界へも進出
同社はBtoB、BtoCに関わらず「最終完成品メーカー」にはこだわっていきたいとの考えを持っている。平成28年には関西大学と共同開発したトレーニング用車いす「Joy fum(ジョイフム)」の販売を開始し、初めて医療福祉機器業界へ進出。
通常は足を載せるだけのステップ部分を上下に動かすことによって前に進む仕組みとなっており、日常生活の中で移動しながら自分の力で筋力を鍛えることにより筋力の衰えを防ぐほか、介護者の負担も減らすことができる。顧客のQOL(Quality of life)向上のため、様々な分野での社会貢献を目指す。
株式会社をくだ屋技研
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代表取締役社長林 正善
- 住所/堺市美原区丹上263
- TEL/072-362-2111
- FAX/072-362-2115
- 創業/昭和9年
- 設立/昭和29年
- 資本金/9,650万円
- 従業員/117人
- HPアドレス/http://www.opk.co.jp/