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異型線や冷間圧造用鋼線等の線材製品、冷間圧造部品等のパーツ製品の製造・販売を行うナミテイ。特に線材二次製品の異型線を専門とし、その高い技術力は広く知られているところだ。
同社の異型線は、断面形状が円形や四角形ではなく、「図面に描けるものならどんな形でも作れる」と言う村尾雅嗣社長の言葉通り、あらゆる形状の生産が可能。つまり、用途に合わせて作り出すことができ、顧客のニーズを完璧に満たすことができるわけだ。もちろんそのためには、自社の異型線が「何に、どのように」使われるのかを熟知することが必要だ。
異型線の特長は形状の多様性だけではない。切削や圧造等のプロセスを省略することができ、大幅なコストダウンも可能にしている。同社の異型線は、自動車、建築、通信等の分野に幅広く使用され、ますますそのブランド力を高めている。

同社を一躍有名にしたのが、昭和50年代に参加した第三太平洋光ファイバー海底ケーブル敷設事業。これは太平洋の海底に光ファイバー通信ケーブルを敷設し、日本と米国を結ぶという、文字通りの巨大プロジェクトだった。 同社の「鉄三分割個片」と呼ばれる扇形の異型線三つが1本のパイプになり、その中を通る光ファイバーをしっかりとガードしているのだ。当時の技術では不可能に近いと思われた長さ、精度、そして強度。しかし同社は長きにわたる試行錯誤を経て、ついに鉄三分割個片を作り上げる。この光ファイバー保護鉄線は、最大水深8000m、800気圧にも耐えることができ、さらに海底の事故による海水の侵入にも対処できるという、まさに技術力と英知の結品だった。この偉業は平成15年にNHKの番組「プロジェクトX」でも放映された。
その後、第四・第五太平洋事業にも参加。今では世界中の海底で同社の保護鉄線が活躍しており、その敷設総距離は約15万km、地球約4周分になる。光ファイバー保護鉄線を作れるのは国内では同社だけ。国内シェア 100%の圧倒的な存在感を示している。

経営姿勢と今後の展開について、「顧客あってこそのナミテイであり、関係者すべてと信頼関係を築くことが大事。今の世界は変化が激しい。産業分野を特定せず、異型線を広めていきたい。誰にも作れないものを作る、ナミテイだけの世界を作る。オンリーワンの企業になりたい」。

自動車・建築・電化製品関連、光海底ケーブル用保護鉄線等の異型線、冷間圧造用鋼線・関連部品の製造・販売 等