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ねじ作り一筋品数年、六角磨き ナットメーカーとしてその地位を築い てきた富士製作所。標準ナットや特 殊ナット、超高ナット、ゆるみ止めナッ ト等を製造しており、昭和20年にJIS表示認定工場に指定されて以来、その品質には自信を持っている。特に、設備と熟練工の技術という 両輪が揃わなければならない大型切 削ナットにおいて、東大阪プランドの ナンバーワン製品に認定。また、超 高ナットも東大阪ブランドのプラスアルファ製品に認定されている。従来の 高ナットが200mm程度を限界としたのに対し、顧客の需要に応えてま500mmまでを製作可能にしたのが、 その所以でもある。

大阪府立産業技術総合研究所で 3年間技術指導を受け、共同開発 したゆるみ止めナット 「フジロックナッ ト」は、同社の主力製品でもある。 従来のゆるみ止めナットは摩擦によって止めていたが、この製品は、ピッチ差によるゆるみ止めであるところが 新しい。大阪府と特許を共同出願 しており、現在もさらなる研究開発 を継続中だ。さらに、産官学連携 しての研究開発には、お互いの成長 を目的に、今後も力を注いでいく予 定だという。同社の売上は、建築物や橋梁等 に使用される大型ナットが10%を占めており、業界シェアも5%と大きい。 海峡等にかかる大橋のワイヤ結 束ナットに使用されているほか、空 港や原子力発電所等、厳しい検査を課される場所でも採用されている。

ISOを取得するに当たり、5S 活動も本格化。他社を見学して目標と計画を立て、5Sにおけるリー ダーとサブリーダーを決め、着実に 対策を推進した。ISOを取得して からは、製品にも番号を打ち、トレー サビリティーもきちんとなされるよ うに。万が一の際にも、すべてにお いての追跡が可能なように工夫がなされた。「ISOを取得する際、外 部のコンサルティングなどは入れませ んでした。そういった、当社の力のみ で取得に成功したということもある かもしれませんが、近年では、当社をモデルにしようと、他社から見学 に来られるまでになったんです」と社長。

また、あらゆる工場見学を受け 入れているので、クリエイション・コア 東大阪等を通じて、工場見学の申 し入れが多数ある。
同業者はもちろんのこと、国内外からの修学旅行 生、大手企業の関係者等が頻繁に 見学に来るようになった。
かつては「見られる」「説明をする」ということがぎこちなかった同社。
しかし、工 場内の整備が行き届いた今では、常にこれらの見学を受け入れている状況だ。
「見られることで磨かれるこ ともあります。工場見学を受け入れることで、工場内のスタッフ全員の意識が高まり、仕事の精度もアップする。
とても良い循環ができていると思いますね」。

普通鋼・特殊合 金鋼による六角切削ナット、 ナット、丸ナット、 冷間圧造ナット、 冷間精密圧造部品、ゆるみ止めナット、NC精 密切削籍装部 品一式の製造等