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ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
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「ものを計る」という根源的な要求に応え規格にない領域「マイクログラム」へも挑戦。

八尾市にある弥生時代の亀井遺跡の出土品の中に国内最古とみられる石の分銅があることが数年前に判明した。ものを計るという概念は2000年以上も前からあったと推測される。
「ものを計ることは人間の有史以来、今に続く根源的なものです」。そう語るのは村上衡器製作所4代目社長の村上昇代表取締役。1906年に創業し、当時から一貫して計量器、特に質量計の製造・修理・販売をおこなってきた。現在の事業の柱は3つ。まずは上皿天秤や電子天秤などの「秤」の製造、そして「分銅」の製造だ。これは一般の製造業、特に製薬業などで使用される「精度の高い秤の管理のための分銅」だ。そしてもう一つの事業が「校正事業」。国からの認定を受け、顧客の分銅や秤をチェックし、JCSSマーク付の校正証明書を発行するサービス事業である。現在、日本工業規格(JIS)で定められた分銅の最小質量は1mgだが、製造や研究の現場では1mg未満の計量が求められるようになってきた。精密電子天秤には1mg未満の測定能力を持つ機種が多数存在しているが、それを確認する1mg未満の分銅はなかった。そんなエンドユーザーからのニーズに応える形で、1mg未満の質量標準をチタンで実現したのが「サブミリグラム分銅」だ。
「今はそれだけ品質・精度の管理が求められる時代。ものづくりの現場においてもますます、高精度な秤とそれを管理するための分銅が求められます。そういったものづくりの現場を、質量管理という側面から下支えするのが私たちの仕事です」

株式会社村上衡器製作所
http://www.murakami-koki.co.jp/
大阪市旭区赤川2-10-31 TEL 06-6928-7571

理科教材でおなじみの上皿天秤を、国内で量産しているのはここだけ。秤をつくる部門の主要製品として月間2~300台生産

「サブミリグラム分銅」は0.5mg、0.2mg×2、0.1mgのセット。チタンを箔のように薄くカットするのは手仕事で、この重さにピタリと合わせるのはまさに職人技。また加工時には熱で膨張した素材が、冷えたときの質量を見越して計測するが、これも職人の勘どころだ

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