出会ってから、わずか数ヶ月。志を同じくする3人によって設立された、大阪匠塾。
職人育成のため、高校や企業などで出前授業をおこなう「テクノスタッフ」と「近畿中小企業溶接事業協同組合」、「淀川製作所」が連携し、今年7月に開設した。
今、若い世代に技術の伝承をしなければ、日本のものづくりが廃れてしまう。そんな切実な思いを結実させた。
淀川製作所の小倉社長は「ものづくりは夢づくり。匠塾がその入り口になれば」と語る。内容もマーケットインの発想で、既存の技能教育機関ではフォローしきれない細かなところまで徹底。
個人の技能レベルや性格にあった丁寧な指導で、即戦力となるプロの人材を育てるのが、匠塾流だという。
また育成だけにとどまらず、育てた人材を最適な職場に送り込む職業斡旋も始める。
「ものづくり企業のネットワークを持ち、適材適所に紹介するためミスマッチがなくなり、職場の定着率も高くなります」（近畿中小企業溶接事業協同組合 長嶋事務局長）。
教えるのは大手メーカーのOB。国内でものづくりが盛んだった時代に技能を学んだベテラン職人ばかりだ。
さらに働きながら通えるよう、土曜や夜間も実施するなど、自由度の高いカリキュラムが組まれている。
「ものをつくる前に、人をつくる。それが私たちのモットー」（テクノスタッフ関本社長）。
町工場の技術を、若手に伝えることができれば、雇用の創出にもなり、地域の活性化にもつながる。
ものづくりから、人づくり、そしてまちづくりへと、想いは広がる。

大阪匠塾
http://osaka-takumi.com/
守口市八雲西町2-10-13　TEL 072-807-4700（テクノスタッフ）
TEL 072-653-6786（近畿中小企業溶接事業協同組合）
TEL 06-6909-1770（株式会社淀川製作所）