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ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
現状打破のヒントやモチベーションアップにつながります。
時代を見据えたフレキシブルな姿勢。
その柔軟性は海外人材の受け入れにも。
中小企業にとって、人材の確保・育成を出発点とする人材戦略は、生き残りをかけた重要な経営課題のひとつ。
サツマ超硬精密では、外国人採用によってこの課題をクリアする。
同社は1971年創業、超硬合金工具向け素材の製造をはじめ、超硬合金やスチールを素材とした金型部品などの精密加工まで、すべての加工工程を自社一貫生産。
80年代には鹿児島出身である先代が、地元から工場誘致を受け、加工部門を移転。現在は約3,000坪の広大な敷地に4棟の工場を運営し、プレス金型設計から部品加工、検品までの行程が鹿児島工場でおこなわれている。同社で生産される製品は、小ロット多品種化の時代の流れを反映し、実に幅広い。「時代の流れが速い現在、何かに絞って邁進するのではなく、幅広い分野でフレキシブルに対応していきたい」と語る、代表取締役社長の田尻信明氏。
その柔軟な姿勢は人事にも。同社には現在5名のベトナム人が就労している。知人の勧めで採用したのが3年前。その働きぶりに驚いた。「工業大学を出て現地企業に勤め、日本語学校で学んでいるので、ポテンシャルも高い。
またエンジニアの資格を持っているので、延長申請をすれば何年でも働けますし」来春にはベトナム人従業員は10名になる予定。最初に入った社員は、すでに新人の指導や通訳としても活躍している。
「職場に慣れるのが早く、真面目で人懐っこいのでベテラン職人に可愛がられています。職人も彼らと接することで明るくなり、職場にも相乗効果がもたらされている」。
しなやかに時代に対応する姿勢が、結果として多様な人材活用による“ダイバーシティ経営”につながり、組織力や競争力を強化していく、そんな好例だ。
株式会社サツマ超硬精密
http://www.satsumanet.co.jp/
大東市新田中町2-9 TEL 072-871-6714