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超高齢社会の課題を解決する
新たなビジネスモデルは「ネイル」?!
「歳を重ねて、できなくなることを、できるように」。超高齢社会に向かう日本において認知症患者は既に400万人に達しており、患者のケア、QOL対策は社会全体で取り組むべき重要な課題となっている。
大阪においても成長産業となりうる健康寿命延伸産業を創出・振興する「大阪健康寿命延伸産業創出プラットフォーム」が設立されるなど課題解決の取り組み促進が進められている。そんななか、ツインズ・コーポレーションでは、徘徊老人の保護にフォーカスしたビジネスを提案。大阪府の「デザインサポートプロジェクト」の課題解決デザイン部門にも入賞した「コードネイル徘徊老人保護システム」は、徘徊老人の公開可能な連絡先をQRコード化して印字したネイルシートを爪に貼り、社会的インフラとして保護システムを構築、徘徊老人の迅速な保護を可能とする、というアイデア。
代表取締役の小野宏積氏は言う。「徘徊されている方は発見されても、身元照会もできないことが多い。
ひとつでもセーフティネットを増やすことで、連絡を待つ家族の不安を安心感に変えたい」。
小野氏はこれまでもさまざまな商品アイデアに関わってきた。マジックテープを貼り合わせ、金具を引っかけるだけ、5分で綺麗に着られる着物「和美換(WABIKAE)」は大胆な発想で手を加え、着物の美しさを損なうことなく簡単に着られる商材へと変身させ、さまざまなシーンで活用されている。外国人観光客も簡単に着られるので、インバウント戦略のアイテムとしても期待されている。
これも根底にある想いは同じ。バリアフリーの発想から生まれたものだ。すでに2012年末に実験実証として、福祉法人で「着物ファッションショー」を開催。
今回の商品にも、社会貢献に興味を持つ企業からの問い合わせもあり、ネットワークを構築中。今後、実証実験を重ねて、ビジネスモデルの確立を目指すという。
株式会社ツインズ・コーポレーション
http://www.wabikae.biz/
大阪市中央区農人橋1-1-7谷町エクセルビル9F TEL 06-6940-4958