MOBI6
ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
現状打破のヒントやモチベーションアップにつながります。
酵素のパイオニアとして変わり続けること、変わらずにいること。
最近よく話題にのぼる「酵素」。日本で初めて酵素飲料を開発し製造販売した大和酵素、その若き社長の矢野泰介氏曰く「私たちの生活の周囲には発酵にかかわる製品が溢れています。
味噌や醤油はもちろん、医薬品などの一部も発酵の応用技術でつくられており、発酵は酵素と深い関わりがあるんです」。終戦直後の昭和21年、初代社長の大和国生氏が食と栄養に着目。
「さまざまな栄養が調合されて、それひとつ飲めば元気になる」栄養食品としてスタートさせた。同社のロングセラー商品である「本草(ほんぞう)」は、産地直送の国産70種類の野菜から栄養分を発酵抽出した手づくりの酵素飲料だ。
応用微生物学の博士でもある矢野氏が社長に就任後、新工場を増設。既存の機械の改良にこれまでのノウハウをつめ込み、生産効率をアップさせた。
またKKD(経験・勘・度胸)管理からの脱却を掲げ、生産性向上だけではなく、品質管理、安全管理体制の拡充への取り組みも重ね、工場は公益財団法人日本健康・栄養食品協会が認定する「原材料GMP」と「製品GMP」を取得。販売に関しても新しい道を模索している。
これまでは地域に根差した薬局・薬店に販売してきたが、今後は現状の販売網を活かしつつ、飲んでもらう機会を増やすために、ネット販売も視野に入れているという。新たな革新を続ける同社だが、創業時に誓った初心は変わらない。
商品が有名になるよりお客様が健康になって欲しい、という想いのほうが強いという。
「広告宣伝にお金をかけるなら、商品や工場の設備に投資したい。食品会社なので、一番大切なのは品質管理。すべての工程で安全、安心を積み重ねることで、いい商品が生まれると信じています」
大和酵素株式会社
http://www.yamato-kouso.com/
泉北郡忠岡町高月北2-3-17 TEL 0725-45-2200