プラスチック部品を作るための射出成形用の金型メーカー。金型の設計から精密機械加工、手仕上げから最終組み立てまで社内で一貫して行う。
納品先の分野は、家電・自動車部品・産業機器・医療機器・ゲーム機・携帯電話など幅広く、高速加工機や、ワイヤーカット放電加工機、型彫放電加工機等の最新鋭の設備と職人のコンビネーションにより造り出す「オンリーワンの精密金型」が強みだ。
1951年に創業し、1961年にまだ新しい技術だったプラスチック用の金型をスタート。日用雑貨の単純な金型から、家電製品を中心とした複雑な金型へと移行して行く中で、自動車他、多くの業界とのつながりを生かし、多様な金型に対応できる金型メーカーとして成長を続けている。
同社が得意とするのは、複雑なスライド機構を持つ金型作成。ひとつの製品に対して20カ所以上のスライド機構を必要とする金型など、バリやカジリなどが原因で量産への立ち上げが困難な金型をスムーズに量産金型として立ち上げることができる。
一般的なスライド機構が1段式の可動であるのに対して、多段階にスライド機構を可動させる独自手法を用いることで、複雑な形状のアンダーカット処理が可能な金型も製造することができる。
また、最適な金型温度を設定する冷却回路設定を実現させ、成形時の収縮により生じた変形などを金型側で微調整することで、ミクロンオーダーのプラスチック成形品を実現する金型技術も持っている。
「お客さんに喜んでもらいたい」という思いから、社員一丸となって相手の立場を考えたものづくりをすることを重視している。その想いの強さが、難しい金型を設計する力、それを具現化する製造技術、そして積極的な改善提案や短納期で金型を作る対応力を生み出している。
ひとつの業界に留まらず、多くの業界の様々な製品、様々な樹脂に対する実績を持っているため、二色成形や封止成形、プラスチックマグネット、熱可塑性カーボンシートとの複合成形など、様々な特殊金型を扱う。
新しい素材を使った金型や、難しい金型へ挑戦する機会も多く、挑戦する勇気と論理的な冷静さ、あきらめない気持ちをもって、ひとつひとつの課題を解決し、次の新たな課題への挑戦へとつなげている。
ものづくりに欠かせない金型。そして日本の製造業を支えて来た金型技術は、職人の感性により支えられてきた。
同社の工場には、鋼を1μm削った時に感じる、教科書には載っていない振動や、音、匂いが充満し、繊細な感性を持った者でなければ理解できない職人の世界がある。
今後、多様な金型に対応できる金型メーカーとして、職人の感性を持ちながらも工学的・科学的・論理的に金型と向き合い、30年後の日本の製造業を支え、さらに50年後、100年後、その技術と精神を伝えていける金型エンジニアの育成を目標とする。
同社はそれができる数少ない企業であり、その社会的責任を果たしたいと考えている。
藤塚精密金型株式会社
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代表取締役社長藤塚 孝征
- 住所/〒577-0033東大阪市御厨東2-12-12
- TEL/06-6787-2103
- FAX/06-6787-1810
- 創業/昭和26年4月
- 設立/昭和34年5月
- 資本金/1,200万円
- 従業員/35人
- HPアドレス/http://www.fujitsuka-sk.co.jp/