エレクトロニクス産業で必要とされる、様々な部材を開発するエキスパートとして、プリント回路製造工程フィルム、電気絶縁紙、電子部品用キャリアテープ等多数の製品を設計・製造している。また、それらの製品を顧客の要望に合せてテープやシートの形状に加工して提供。その他、これまで培ってきた加工技術を活かし、食品包装や金融業界を始めとする様々な業界に、機能を持ったフィルム・紙加工品を提供している。
あまり表面には出ない同社の製品は、社会のさまざまな分野で「縁の下の力持ち」として活躍。「人々の暮らしや、お仕事の見えないトコロで役に立つこと」。それが、同社の使命であり誇りだと考える。
1904年の創業当時は紙問屋業を営み、古紙再生業を主体として製紙会社へ古紙を販売することからスタート。それから110年、「時代の変化に対応、社会のニーズに応える。」を経営理念として掲げ、顧客の要望に応じて、様々な業態へと変化・拡張してきた。
主力製品のプリント回路製造工程フィルムには「耐熱性」「離型性」「クッション性」「ガスバリア性」といった様々なニーズがあり、同社製品はその全ての技術課題をクリアしている。また、プリント回路製造工程フィルムには異物の付着は勿論のこと、フィルム断裁時に僅かに発生する断裁屑すら付着が許されない。そこで最終工程である断裁機は、クリーンルーム内に設置、断裁機自体には異物除去及び断裁屑除去装置を組み込んでおり、極めてクリーンな仕上がりを可能としている。
世界のデバイス業界では、高密度のより小さい部品が必要とされ、この極小部品を安全かつ確実に搬送する紙キャリアテ-プが求められている。
同社では独自技術による高速・高精度生産設備を導入し、「パンチ加工」及び「プレス加工」において、品質向上はもちろんのこと、大幅な生産性向上と原価低減に取り組んでいる。
「お客様とともに開発をする」それが同社第一の強み。窓口の担当者には勿論のこと、実際に製品を使用する現場の方や技術スタッフ、品質管理担当の方とも密にコミュニケーションをとり、顧客の製品や製造工程をよく理解・把握する。そして、「こんなモノがあったらいいな」という共同の思いを構築し、その夢を形に出来るよう製品の開発に取り掛かる。
同社だけでは無理であれば、110年以上かけて築き上げてきた、各種分野の大小様々な素材メーカーや加工メーカーとの協力が不可欠になる。時には公的機関や大学との連携といったネットワークを駆使し、まだ世の中にない新しい製品の「種」を試作することもある。この「種」を顧客に評価してもらい、その評価結果からPDCAを回し、新しい製品として芽生えさせていく。
顧客は厳しいグロ-バル競争に勝ち抜くため、次の様な展望と課題を持っている。海外での生産の課題は「現地調達」。高品質化の加速の課題は「使用部材の高品質化」。次世代ニーズへの対応の課題は「新素材の調達」。この顧客の課題がそのまま、同社の今後の事業機会と考えている。
海外での現地調達に対しては、中国やタイ、フィリピンに拠点を設立、日本との連携の下、現地でも顧客の要望に応える。使用部材の高品質化に対応するため、人材教育にも力を入れ、「チャレンジ精神と創造力」を培い、「部材のプロフェッショナル」を育て、独自の製品開発や技術開発に努めることも目標に掲げる。
新素材の調達に関しては、機能性の向上やコストの低減はもちろんのこと、環境負荷の少ないグリーン製品の拡充も図っていく考えだ。
株式会社 奥田
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代表取締役社長奥田 晋也
- 住所/〒542-0082大阪市中央区島之内1-15-9
- TEL/06-6252-0151
- FAX/06-6252-0155
- 創業/明治37年8月
- 設立/昭和27年12月
- 資本金/5,000万円
- 従業員/70人
- HPアドレス/http://www.kk-okuda.co.jp/