主に順送プレス・単発プレスなどの金属プレス加工の試作から量産までを行い、小型〜大型部品、薄板〜厚板の加工に対応している。
金属プレス加工をメインにレーザー加工機での試作、内製による金属プレス金型の製造、プレスでの量産、油圧プレスブレーキでの板金加工、溶接ロボットを駆使した部品同士の溶接など、ワンストップでの金属加工が可能な体制でものづくりに取り組む。
主要販売先は、鉄骨関連部材を扱う東証1部上場大手メーカーを中心に、自社ブランドを持つ専門商社向けにOEMで金属加工を行い、月産約500トンの商品を提供。受注形態は、前日から当日の受注で当日発送が全体の半分強を占め、30数年かけて蓄積したノウハウを駆使して即納体制を整えている。
1961年に創業し、1975年に現業の金属プレス加工業に参入した。鉄骨関連資材メーカーのOEM加工先として出発し、日々技術力の向上を目指して研鑽した結果、メーカーからの依頼による新商品の開発、特許取得などの実績をあげている。
例えば、鉄骨建築に必要な主力製品は、月産20万本を製作しており、鋼材重量に換算すると約300トン以上。平均日産にすると14トンになり、点数は100種類以上。しかもその大半が前日から当日受注の当日出荷となっている。それだけの生産量を誇れるのは、金型交換を簡単に行えるように工夫し、同社ならではのノウハウを構築した結果である。ちなみに1日に30回以上の金型交換が可能だ。
またこの主力製品には、同社特許を取得した、位置合わせが簡単に行えるような加工が施されており、エンドユーザーの作業時間の大幅な短縮に貢献している。
「ものづくり」の一つの指針としているのは、「マンパワー」に頼らないということ。特定の人の技術力に頼って優れた商品を早く作るのではなく、仕組みとして均一化された商品を早く作れるように日々開発を続けている。
例えば、熟練工だから金型の交換が早い、熟練していないから遅いと、慣れが影響することがないよう、金属プレス金型は内製化している。利点としては、同社のノウハウを100%反映した金型の製造が可能なこと。受注から初物納入までのリードタイムが、自社でコントロールできること。設計変更などに伴う金型の仕様変更にも迅速に対応できること。金型を使用して、使い勝手がいいように改良しているため、低コスト、短期間で可能なことなどが挙げられる。これらの集大成が、短納期化実現に貢献し、同社の強みになっている。
平成26年に大幅な組織改革を行った。それにより、「業務部」「製造部」「営業部」「技術開発部」「総務経理部」と五部門制にして、職務分掌の明確化をはかり、次世代への体制を構築しつつある。
特にQCDに関係する「製造部」「営業部」「技術開発部」の3部門は、5年先をイメージ。製造部は、顧客満足度の向上を、顧客へ「予想外価値の提供」という形で実現。営業部は、新規顧客の開発、国内営業拠点の新設、既存顧客のインストアシェアの拡大、海外進出の検討など。技術開発部は、金型技術の向上、新規商品の設計企画および試作、事業部として金型の外販など、それぞれの目標に取り組んでいる。
同社は金属プレス加工のみの出発からプレス金型の内製化、ブレーキプレス、レーザー加工機、ロボット溶接機の導入等、加工領域の拡大を図り、それに伴う加工技術の習得に勤しんできた。これから先もより高度な技術へと挑戦していく考えだ。
マツモラ産業株式会社
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代表取締役社長木村 欣祐
- 住所/〒581-0843八尾市福万寺町南6丁目2-3
- TEL/072-922-7870
- FAX/072-922-9653
- 創業/昭和36年11月
- 設立/昭和50年4月
- 資本金/4,000万円
- 従業員/33人
- HPアドレス/http://www.matsumora.co.jp/